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これまでの催し

◆第18回「教育・教師を語る会」(教師駆け込み寺主宰)開催

●2012.11.18 第18回「教育・教師を語る会」(教師駆け込み寺主宰)が
                   20名を越す参加者で開かれました

 2004年にスタートした「教師駆け込み寺」は、2年目に入って、教員だけでなく教育に関心を持つ方々の集える場をつくることを趣旨として、これまで「語る会」を年2~3回開いてき、今回で18回を数えることになりました。通常の月1回の「例会」とちがいオープンな場として開かれ、これまでに延べ300人以上がつどい、ゲストの方のお話や問題提起をはじめとして参加者同士の交流も行われてきました。
 なかには子どもさん連れで参加されたり、とくに「障碍」をもつ子どもの子育ての話などもだされました。また、年配になって「夜間中学」の門をくぐり、念願の「学習」の場で文字をおぼえ、日本語をならい、人間としての誇りを取りもどして来られた方々も参加されています。むろん、現職教員もかけつけ、ご自分の抱えている悩みを語られることも。ゲストのお話をきっかけに、参加者の多くが話をする場になっています。退職後も地域の教育、子どもにかかわる仕事をつづけておられる方も。

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 第18回のこの日、ゲストに「BIG ISSUE」代表の佐野章二さんを迎えました。この雑誌は、月2回発行されており、街頭で販売員の手で売られています。その雑誌の表紙には「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」とあり、1冊300円のうち、160円が販売人の収入になり、販売数が増えていけば、住む場所も確保でき、自立していかれる方もおられます。しかし、これまで1500人の方が販売員として登録されたが、一ヵ月半で半分が消えていく現実もある。そこで、「ビッグイッシュー日本」事務局では、三つのステップでホームレスの支援をしている。①最初10冊を無料で差し上げる。②20冊前後売るうちに、顔見知りのお得意さんもできてくる。③販売した代金をNPOで預かり、貯金していく。それを基にして、住む場所と住所をもつことが可能になる。こうして自立に道が開ける。

 ホームレスをとりまく状況も変化している。かつてホームレスの平均年齢は、56、7歳だった。それが、2008年のリーマンショック以来、雇止めにあい、40歳未満のホームレスも目立つようになった。2009年の平均年齢は45歳となった。路上生活が長引くと、体も病いがちになるが、心を病んでいく人も多い。

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 ビッグイッシューにそっての話は、こんなふうに続いていきました。質問に答えて、佐野さんは、いまビッグイッシューにかかわるスタッフは全国で150人くらい、うち25人が正規の有給のスタッフで動いている。
「表紙」にだれが載るかによっても、売れゆきが変るそうだ。バカボン、アトムなどアニメのキャラクターが表紙に登場すると、よく売れるんだそうだ。ダライ・ラマの時は、足りなくなるかと心配するくらい売れた。
通常完売すると3万部だが、この時は4万部売れた。月の始めの1日と15日に発行されている。街頭で販売員を見られたら、ぜひ勇気をだして買って欲しい、と言われた。

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 いま日本の社会では、「生活保護受給者」バッシングが起こっているが、その一方で、〈貧困ビジネス〉で、困窮者を食い物にする商売が横行している。いったん家を失うと、なかなか生活が立たなくなり、将来への見通しが持てなくなる、それは今回の東北大震災の状況によく現れている。ほんとうに多くの人が肉親を失い、長期の避難生活を余儀なくされている。こんなとき、これまでなら「国は何をしているのだ」と政府を批判したりしてきた。その一方で、一回の投票で選ばれたらあとは何をしてもいい、と平気で法律さえ守らないといった「政治家」もいる。これまでなら、「投票」することが民主主義だと理解し、投票後に何ができるか、難しかった。せいぜい自分たちの主張を書いたビラを配る、集会をひらく、といったことだった。裁判に訴えても、長い時間がかかる。ところが、有権者の意見を取り上げないなら、自分たちで行動しようという動きが、あらたに出てきている。ジャーナリストの津田大介さんは、「政治にツイート」の取材のなかで、次のように語っている。「いま求められているのは、国民一人一人が自ら政治に参加していくという当事者意識です。かつて政治参加の方法は、選挙で投票することに限られていました。しかし、ソーシャルメディアの発達が国民と政治の新たな接点を生み出しまた」「過大評価は禁物ですが、ネット上に表れる世論は既に政策を変えるきっかけにもなっています。これからは世論を政治に反映させる制度作りが必要です」と。39歳の若者の言です。こうした、選挙という制度的民主主義だけに頼るのでなく、ソーシャルメディアを駆使して意志疎通をはかる、市民社会に根付き始めている「NPO」などによる社会参加、社会的活動が広がっている。

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 ゲストの佐野さんは、こうした動向にも触れていかれた。たしかに国が動かなければ進まないことも多い。しかし、政府は何をしているのか、国が動かないのはけしからん、それだけで世の中が変るのなら結構なことだ。自分が人のために動く、そういった「中間的社会組織」をつくっていき、「共生」という視点だけでなく、今回の東北大震災の中で大変な死者をだした東北各地の人たちが、「死者と共にたちあがる」「共死」の思想を、供養することを通して体現していこうとされている。被災地から遠くにいる人たちの間で、「私たちもなにかできることがあるのではないか」と考え、行動にうつしている方々もいる。その一つが、大震災が起こる10年前から《NPOカタリバ》として高校生をはじめ若者の進路にかかわる取り組みの場を提供してき、そして今回東北の地(宮城県・女川、岩手県・大槌町)で被災地の放課後の学校「コラボ・スクール」を運営する今村久美さん(代表)らの取り組みに共感の輪が広がり、震災当時0歳だった子が、20歳になるまで続けようと「ハタチ基金」を設立し、いまや「コラボ・スクール」への支援金もふくめ、3億の基金が寄せられているそうだ。子ども等の声に耳を傾けながら、「学校に〝社会〟を運ぶ」ということを目指している。志をもち、若者たちを信頼し、人とのつながりのなかに「利他」を実現していく志向性は、すこしずつではあるが、地に足をつけた動きとなり、輪を広げていくことだろう。

 つい最近、大阪の地で、「“変える”に参加する10日間」と銘を打ち《大阪ええじゃないか》が毎日多くの人をあつめ、多くの出会いの場を提供してきた。最終日の扇町公園でのパレードやお祭り広場には、それぞれの主張や要求をもった人たちがつどい、呼びかけ、語り合う場、歌で共感し合う場が繰り広げられていた。そうした場で多くの方との出会いがあり、話しこみがあり、驚くような出来事を知り・・・といった体験ができていく。

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 ささやかではあるが、教師駆け込み寺主催の「語る会」も、またそういう意味での「出会いと語り合う」場として、これからも続けていけたら、そういう声も、会の後の親睦の場でも、和気あいあいの雰囲気の中で出ていた。最後に、佐野さんが挙げられた事柄を記しておきたい。

 いま、赤字国債発行がたいへんな額になり、将来の子どもにつけを回すということが大きな問題となっている。アメリカに並び日本も赤字大国だと。ところが、佐野さんは、日本の経常収支は中国、ドイツと並んで黒字である(もっともその額は減ってきているが)。アメリカはその経常収支でも赤字だと。

 ホームレスが生まれるのは世界的な景気の低迷もあるが、新自由主義の横行、小泉改革の規制緩和など、経済システムの問題が背景にあることを痛感した。失業も貧困も「自己責任」という風潮、家庭の崩壊による行き場のない人たち、高校中退者の非正規労働者化など、ホームレスを生み出す素地をつくっている。姿が見えにくい女性のホームレスの存在も大きな問題である。この日は取り上げて議論できなかったが、「野宿者襲撃」をする中学生をはじめ若者がどうしてそういう行為に走るのか、その背景になにがあるのか、その点について、スタッフが用意した「学級で使える資料」を、現職教員のかたにお渡しした。

 いま、日本には757万戸の空き家がある(2012年)。また、作付の行われていない田畑が相当の面積にのぼっている。それらを活用、再利用することで雇用を創出するなど、具体的で建設的な意見もだされ、やや希望を感じたことを付け加え、報告にかえたい。
                                  (以上、駆け込み寺スタッフ)

 

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